【宗教団体】

7月11日(月)

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安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体「統一教会」の名前

京都の工場での異変

奈良市で安倍晋三元首相が銃撃され、命を失ってから2日あまりが経つ。7月10日、参議院選挙の投票がはじまって間もない午前9時過ぎ、山上徹也容疑者が勾留されている奈良西署を出て奈良地検に送検された。

警察官に囲まれて車両に案内される山上容疑者の顔には、犯行時にかけていた眼鏡はなく、終始無表情のものだった。

戦後最長の政権を率いた大物政治家を銃撃し、殺害した事件は、今も日本社会に衝撃を残したままだ。だんだんと明らかになってきた山上容疑者の最新の背景を記そう。キーワードは2つ、「銃」と「統一教会」だ。

銃撃現場の献花台にて (c) 現代ビジネス銃撃現場の献花台にて (c) 現代ビジネス

山上容疑者は、2020年10月から京都府内の工場でフォークリフトの運転士として仕事をしていた。奈良市の自宅からバイクで通い、まじめに勤務をしていた。ところが今年に入って「異変」がみられるようになったという。

勤務していた工場関係者が証言する。

「仕事を手順通りにしない、同僚と口論になるなど、態度に変化がみられました。

3月に入ると、フォークリフトからトラックに荷物を積む際に、緩衝材を使うかどうかで先輩社員とトラブルになり、『それならお前がやれよ』などと暴言を吐くようになった。仕方なく先輩スタッフが積み込みを代わってやらざるを得なくなったのです。

やがて無断欠勤も増え、『心臓がおかしい』などと言って、週に1〜2回休むようになった。

社内でも契約更新の話が出始めた4月はじめに、山上本人から『5月で退職させてほしい』と派遣会社に申し入れ、期間満了で退職しました」

山上容疑者の住んでいた奈良市内のワンルームマンションからは、安倍元首相の殺害に使用したのと同タイプの手製の銃や手製の爆弾が複数発見されている。また、部屋の木の板には銃痕が残っていた。

取り調べで、山上容疑者は「爆弾で殺害しようと思ったが銃に切り替えた。今年春には銃が完成していた」と供述しているが、これは前述した工場で態度が乱暴になった時期と一致する。

これまで供述で明らかになっている「銃」について、捜査関係者が語る。

「山上容疑者は、今年になってから鉄パイプを使って銃や弾を密造しはじめたと話している。押収物の中には、1度引き金を引けば、1つの筒から6発の弾が発射される殺傷能力が高い銃があった。犯行に使ったものも、1度に複数の弾が発射されていたようだ。2つの筒が見つかっており、最低でも6つ程度の弾が安倍元首相に向けられたとみている。

狙撃直前の現場。候補者の左肘下に山上容疑者が映る (c) 現代ビジネス狙撃直前の現場。候補者の左肘下に山上容疑者が映る (c) 現代ビジネス

また自宅では木製の板で銃の試し撃ちをしていた。愛車の軽乗用車で、奈良県内の山間まで出かけては、弾が打てるかどうかの実射実験もしていたようだ。それがうまくいくと、奈良市内の統一教会の関連施設にも行って試し撃ちをしていたという。

銃の部品はインターネットやホームセンターで入手していたと供述している。山上容疑者は『安倍元首相に弾が出てよかった』という趣旨の話もしており、銃の密造に成功したことを満足気に語っていて、銃への執念を感じる。

一方で政治に詳しいような様子はあまりない」

母親は「韓国に行きたい」と

そこまでして、山上容疑者は安倍元首相に恨みを募らせていた。動機は「現代ビジネス」が7月9日に報じたとおり、母親が統一教会(現・世界平和統一家庭連合)にのめりこんで多額の寄付を行った結果、家族崩壊したことである。

母親の知人は「現代ビジネス」にこう証言した。

「山上君の母親と父親(後に死亡)の折り合いは、もともと悪かったんです。お母さんは、いつしか統一教会に入信して熱心に信仰するようになった。奈良の統一教会に頻繁に出かけて、とても熱心でした。どうも何日も家を空けるようなこともあり、霊感商法のようなことにもかかわっていたそうです。『いくらお金があっても足りない』『韓国にも行きたい』と言って、家を顧みない感じでした」

中学時代の山上容疑者
中学時代の山上容疑者

統一教会は、今も母親が信者であることは認めている。そんな母親に対して、山上容疑者は、周囲の知人にはこう口走っている。

「統一教会のせいで、家がおかしくなった」
「家にカネがなくてどうにもならない」

それと同じくして、山上容疑者が20歳のときに母親が破産をした。そこで転居を余儀なくされた。この破産は、統一教会に対する過剰な献金が原因ではないかと、山上容疑者の同級生らは見ている。

山上容疑者の中学時代の同級生がこう語る。

「卒業アルバムの通り、こてつと呼ばれていて、おとなしいけれど親しみやすい奴だったんです。口数は少ないのにニコニコしていてね。ところが年を重ねるにつれ、ふさぎ込むようになった」

山上容疑者は、奈良県内の進学校・郡山高校から、京都の名門・同志社大学工学部に合格したものの、そこで母親の統一教会問題によって人生を変えられたとみられる。高校の同級生はこう語る。

「母親が、金を統一教会に使い込んで、学費が払えず、中退を余儀なくされたと聞きました。それで大学を途中でやめてしまったと思う。山上は飄々ととしていて、口数は多くはないが悪い奴じゃない。それがおかしくなり、「統一教会がなければ」と恨みを口走るようになってからは、人付き合いを一切しなくなったんです。

自宅でも母親と大声で怒鳴りあい、近所の人が何事かと駆けつけたこともあったと聞きます」

統一教会といえば、「合同結婚式」「霊感商法」「政治家とカネ」といった様々な話題が社会を賑わせてきた新興宗教だ。山上容疑者が起こした前代未聞の事件の背景には、統一教会の存在はどの程度影響を及ぼしたのか。統一教会は7月11日午後に都内のホテルで記者会見を開き、反論を展開するとみられている。

「銃」と「統一教会」という事件の闇は、今後どう解き明かされていくのか、その展開は見逃せない。

 

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小ぶりですが今から旬です