北朝鮮と韓国が互いを砲撃し合って緊張が高まっている。
そもそもの原因は8月4日、北朝鮮が軍事境界線に仕掛けた地雷で韓国軍兵士2人が重傷を負ったこと。韓国側は10日から大型スピーカーで北朝鮮を非難する放送を開始。これに対して20日午後4時ごろ、北朝鮮が韓国西部の軍事境界線に2回にわたって砲撃を加え、韓国側は報復として29発を撃ち返した。
北朝鮮と韓国が直接相手側の領域に砲弾を撃ち込むのは極めてまれなことだが、それより気になるのが北朝鮮を挑発したスピーカーだ。どれだけの“攻撃能力”を有しているのか。
「コリア・レポート」編集長の辺真一氏によると、韓国は東西248キロに延びる軍事境界線の30カ所に大型スピーカーを設置。そのうち現在11カ所が稼働しているという。
「拡声器を24個搭載したものから48個のものまであります。これを使って韓国は毎日夜中の1~5時、北朝鮮を非難する放送を続けるのです。われわれが接する選挙カーの拡声器は1、2個程度でも耳を押さえたくなる大音量。夜中に48個が一斉に声を発すると大変です。前線の北朝鮮兵士は情緒不安定やノイローゼになってしまいますよ」