1兆円規模ともいわれる“マイナンバー利権”の一角に食い込んでいた「日本システムサイエンス」。従業員15人のちっぽけな会社が大手と肩を並べられたウラには、今年6月になぜか辞任した元社長(72)の“接待攻勢”があったことは、間違いなさそうだ。
元社長は慶応大卒で、もともと大手システム会社に勤めていたが、サイエンス社に転職。97年に社長に就任した。
「中安容疑者と同じく“医療IT”の世界では知られた人物です。中安容疑者が07年から情報政策を担当するようになって知り合い、当時から繰り返し高級店で飲み食いさせていた。中安容疑者が都心からさいたま市の自宅に帰るたびにタクシーチケットも渡し、そのチケット代だけでも総額100万円以上に上るそうです。サイエンス社の売り上げの大半は官公庁の契約事業。こうした接待攻勢で人脈を広げ、お役所に食い込んでいったともっぱらです」(捜査事情通)