【重鎮逝く】

12月30日(金)

皆さんこんにちは。

いよいよ今年もあと2日

 

今日記事

今年は各分野の第一人者逝きました 

個人的には平尾さんと千代の富士が亡くなったのが残念でなりません

恩知らずなTVマンに代わり今年亡くなった有名人を追悼

左から永六輔、大橋巨泉、蜷川幸雄(C)日刊ゲンダイ

左から永六輔、大橋巨泉、蜷川幸雄(C)

 缶コーヒー「BOSS」の新CM「昭和篇」がいい。「夢であいましょう」をバックに「この惑星の“昭和”と言われる時代には濃い~ヤツらが居たらしい」とナレーションが流れる中、「永六輔 昭和8年生まれ」「蜷川幸雄 昭和10年生まれ」「大橋巨泉 昭和9年生まれ」、今年亡くなった3人の在りし日の姿が映るのだ。
 ラジオブースで語る永、稽古場で灰皿を投げる蜷川、「クイズダービー」で司会をする巨泉。そこに宇宙人ジョーンズが入り込む。巨泉がはらたいらに「さすが宇宙人!」というと、「違いますよ」とジョーンズが慌てて否定するなど昭和っ子にはたまらない。
 曲が「上を向いて歩こう」に変わると、今度は頑張っている若者たちが登場。「この惑星の若い世代も、ダメそうに見えて結構やる」のナレーション。最後は渋谷のスクランブル交差点前のTSUTAYAに3人の巨大写真が現れ、若者たちを見守るというもの。昭和の文化をリードしてきた偉大な先輩たちに敬意を払い、未来を担う若者に希望を見いだそうとする温かいCMは見るたびにホロリとさせられる。

それにしても、たった30秒のCMでさえ、こんなことができるのに、テレビの人たちの恩知らずぶりには呆れる。礎を築いた大先輩である永と巨泉が亡くなった年だというのに、年末に特番のひとつも作ろうとしないのだから。
この超高齢社会で、いちいち追悼番組なんかやり出したら、キリがないということかもしれないが、それにしても、永と巨泉は別格。その人となりや仕事などの軌跡をたどるだけで、貴重なテレビ史になる。テレビがいかに恩知らずかというのがわかったところで、16年にお亡くなりになった有名人を追悼しておく。
名優、平幹二朗(昭和8年生まれ)。月9ドラマ「カインとアベル」が遺作に。昭和の名横綱、千代の富士(昭和30年生まれ)、女優としても活躍した「私は泣いています」の、りりィ(昭和27年生まれ)。元祖美人ピアニスト中村紘子(昭和19年生まれ)。ワイドショー全盛期に活躍、品のある芸能リポーター武藤まき子(昭和20年生まれ)……。

 

大阪出身の私としては「おじゃましまんにゃわ」でおなじみの竜じいこと井上竜夫(昭和16年生まれ)と「パチパチパンチ」「ポコポコヘッド」でおなじみの島木譲二(昭和19年生まれ)……吉本新喜劇のベテラン俳優2人の死も忘れられない。子供の頃からたくさん笑わせてもらい、思い出は尽きない。

 

合掌。

 

 

桧山珠美(コラムニスト)

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。