【さらば・メッセ】

9月23日(月)

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自ら引退を申し出 寂しくも美しいメッセンジャーの引き際

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今季限りの引退を表明したメッセンジャー(C)共同通信社
今季限りの引退を表明したメッセンジャー(C)共同通信社

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 ランディ・メッセンジャーまでもが阪神を去ることになった。すでに今季限りでの退団を発表している鳥谷敬、さらには掛布雅之SEAに続いて3人目となる寂しいニュース。しかも、メッセンジャーの場合は今季限りでの現役引退である。

私としては先述の3人の中で、これが最も驚いた。確かに今季のメッセンジャーは開幕から不振続きで、二軍調整も長引いていた。以前に本連載でも触れたことがあるが、衰えの兆候みたいなものは昨年あたりから見え始めていた。

現在38歳。日本人投手に当てはめれば松坂世代の1学年下であり、巨人の岩隈久志と同い年。年齢的には妥当な引き際かもしれないが、それでも昨年はチームトップの11勝を記録し、防御率も3点台だった。藤浪晋太郎や秋山拓巳、岩貞祐太あたりが伸び悩んでいる阪神の先発事情も考えると、まだまだメッセンジャーは虎のエースだろう。そんなエースがたかだか今季1年くらい不振に終わったからといって、こんなにあっさり引退を口にするとは思わなかった。不振の一因とされる右肩の調子が回復し、投球スタイルも多少モデルチェンジすれば、まだまだ数年は先発ローテで活躍できると思い込んでいた。

だが、メッセンジャーは潔く引退を選んだ。もともとプライドが高く、それゆえのプロ意識や責任感も強いとされていた投手だから、エースとしての力が十分に発揮できないくらいなら辞めるという、彼なりの美学なのかもしれない。NPB通算成績は実働10年で98勝。100勝まで残り2勝に迫っており、個人的にはもったいないと思うのだが、メッセンジャーはそういう記録にこだわらない男なのだろう。

■能見とリリーフで

同じ時代を投打の主力として過ごした鳥谷は球団から肩を叩かれ、メッセンジャーは自ら引退を申し出た。かつてメッセンジャーと共に虎の先発の柱だった盟友・能見篤史は、40歳になった今はリリーフに転向し、老獪な働きを見せている。

実を言うと、私はそんな能見とメッセンジャーが共にリリーフとして晩年にもう一花咲かせることを密かに夢想しては胸を膨らませていた。かつて虎の先発ローテを支えた2人が年を重ねて今度はブルペンを支えるようになり、そこに藤川球児も加わるなら、こんなに豪華な終盤のリレーはない。ショートイニングでのメッセンジャーなら往年の剛腕も復活するのではないか、と。

しかし、それも夢のままに終わった。メッセンジャーの潔さは、なんだか江川卓みたいだ。もったいないし、寂しいけれど、辞め方としては美しい。間違いなく、阪神の球団史に残る外国人投手、舶来の鉄腕だった。
そして、今回の引退発表の翌日、なんの因果かあのジーン・バッキーが死んだ。感慨深い。
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

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