【ふるさと納税最終決着】

7月2日(木)

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今日の記事

人間くさい最高裁判決を生んだ「泉佐野市vs国」ふるさと納税紛争だったな

林裁判官

判決後、泉佐野市側は「主張が全面的に認められた」と喜んだが、あくまでも国の「やり過ぎ」が逆転判決を招いたわけで、市の行いは「節度を欠いた」と批判されている。

泉佐野市“ふるさと納税バトル”逆転勝訴 安倍強権が赤っ恥

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総務省にご立腹(30日、逆転勝訴し、大阪府泉佐野市で記者会見する千代松大耕市長)/(C)共同通信社

総務省にご立腹(30日、逆転勝訴し、大阪府泉佐野市で記者会見する千代松大耕市長)/(C)共同通信社

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「正直、(勝てる)自信はなかった」

ふるさと納税制度からの除外を巡る大阪府泉佐野市と国とのバトルを、千代松大耕市長はこう振り返った。最高裁は30日、国勝訴の大阪高裁判決を破棄。市が逆転勝訴した。

コトの発端は、総務省が昨年5月に泉佐野市をふるさと納税制度から除外したこと。同省は、返礼品について「寄付金の3割以下」「地場産品に限る」と規定した改正地方税法が同6月施行だったにもかかわらず、「新制度移行の約半年前(18年11月)から適正な寄付募集をしていなかった自治体は除外する」とのルールを適用。アマゾンギフト券を返礼品に上乗せするなどした泉佐野市を含め、4市町を制度対象から外したのだ。

この一方的なやり口に、泉佐野市はカンカン。取り消しを求めて国を相手に訴訟を起こしたが、高裁で全面敗訴。しかし、最高裁は地方税法に「(新制度)移行前の募集実態も判断材料とする規定はない」として、総務省のルールを「違法で無効」と判断した。

かつて、日刊ゲンダイのインタビューに「全国の自治体におわびしなければならないのは、混乱を招いた総務省」と批判していた千代松市長。判決後の会見でも、「紙切れ一枚で地方自治体の頭を押さえつけてきたやり方は納得いかない」「一方的な規制の押し付けはやり切れない思いがあった」と、国への怒りを吐露した。今回、国の強権発動に司法の鉄槌が下された格好だ。

ふるさと納税は、アイデアや地元産品豊富な自治体が税収を増やし、そうでなければ減らしてしまう「ゼロ・サム」制度ともいえる。その中で、全国全体の1割にも上る税収を集めた泉佐野市について「理があることは認めるが、マナーが悪い」と警告しているかのようだ。

■コロナ対策でも地方の足引っ張る

安倍政権は「地方創生」を掲げていながら、その地方を振り回している。ふるさと納税を巡るゴタゴタに限らず、コロナ対策でも自治体の足を引っ張った。

国がマイナンバーカードでの一律10万円給付の申請を呼び掛けたせいで、自治体の窓口にはカードを作りたい申請者が殺到。混乱を招く事態となった。遅れに遅れた国の給付より早く、独自に住民へカネを配った自治体もあった。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。

「東京一極集中と少子高齢化が進む中、何でも国が決めて自治体が実行するという中央集権体制は限界があります。地方にカネと権限を持たせない限り、均衡的な発展は望めません。仕事のできない国と仕事のできる自治体という構図は、コロナ対策でも象徴的でした。30日の判決は、中央集権から地域主権へと弾みがつく事例だと考えています」

エラソーなのに仕事ができないのが、この国の中央政府だ。地方に期待するしかない。

本日の逸品
アジの塩焼き
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脂ののってうまい!