【今や、ウケ狙いは通用しない】

2月12日(金)

皆さんこんにちは

今日の記事

「女性の話は長いけど、俺みたいなクソジジイも、話が長いのは一緒か」などと笑いを付け加えれば別の結果になっていたかもしれないなあ

「それくらいのこと」と思うオジサンたちの感覚がもう駄目

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森元首相の女性差別発言は秒速で世界中に(C)日刊ゲンダイ

森元首相の女性差別発言は秒速で世界中に(C)日刊ゲンダイ

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 今月3日の森元首相の女性差別発言は、秒速で世界中を駆け巡り、猛烈な反発を買って翌日には謝罪会見したものの、これが「炎に油を注ぐ」とまで言われた内容で大失敗。それから1週間しか経たないうちに、内外からあらゆる反応が飛び出し、まさにSNS時代を象徴する急展開となっている。

こうなってくるとさまざまな擁護論も飛び出してくる。いわく「ただの失言に対して厳しすぎる」とか「森さんをいじめるな」とか「森氏への批判は不寛容からくる」とか言う意見だ。

事は今や森氏個人の問題ではなく、「#わきまえない女」がトレンドになるなど、オジサンが牛耳る旧態依然とした日本の社会的構造にまで発展しているのだが、これを森氏に対する個人的バッシングと捉えて事を矮小化しようとしたり、逆に広くジェンダーの問題にすり替えて森氏の責任をぼやけさせようとする。

 例えば高須クリニック院長は「もともとオリンピックは女人禁制。森会長はお気の毒。いじめは止めてください」とつぶやいた。

短い中にこれでもかと間違いがあって驚くが、開始当初に女人禁制だったからって森発言のなんの擁護にもならない。むしろそこから現在までに女性が闘って来たから今の時代があるのだから。

森氏への批判は「いじめ」と言うのもおかしい。「いじめ」とは「言われなき差別」であり「容姿」や「性差」や「出自」を理由に仲間外れにしたりすることだ。権力を持つ人間を市民が批判し、デモしたり抗議したりするのとは構造が違う。

そもそも森氏の発言は「失言」ではない。言い間違いや事実誤認で出たものではなく、リップサービスで「本音」が出たものだ。その場の人々を笑わせるには「日頃から誰もが感じていること」を指摘するのが常道だ。

「女性が多いと我も我もとしゃべるから会議が長くなる」(最近この事実が「女性は話が長い」というふうにすり替わっているが、こちらが正しい)と言ってどっとウケたのであるから、皆がそう思っていたのである。そここそが問題なのだ。これこそ不寛容の同調圧力だ。

そしてオジサンたちは「ウケ狙いで言った冗談にそんな目くじら立てなくても」と思っている。現に二階幹事長は「そのようなことで」と森発言はたいしたことではないという表現をしている。これがもう圧倒的に駄目駄目なのだが、きっと死ぬまでわからないだろう。

森氏は辞任すべきだ。オリンピックの長にはふさわしくない。

後任には私は柔道の山口香さんがいいと思うのだが、ご本人にはその気がない。なって欲しいと思うような人は、得てして権力にしがみつきたくはないという人たちなのだ。